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僕がキラキラ起業家のことが苦手なワケ

by 中尾豊

「自分らしく」の前に「お客様のため」に何ができるか?じゃないの?

Facebookを見ていると、たまに流れてくる(最近特に多く見えるのは気のせい?)投稿。

「自分らしく仕事したい」

「自立してキラキラワクワクした毎日を過ごしたい」

「好きなことを仕事にして起業したい」

など、僕からすれば摩訶不思議な言葉が流れてきます。

職業柄、たまに「独立したい」という方からご相談を受けることがあるのですが。

じっくりお話を聴いたうえで僕は「独立はしないほうがいいですよ」とお伝えすることが多いです。

そういった方の多くは「自分が考えたこと」でしかものを見ていない傾向にあるからです。

起業すること=お客様からお金をいただく

自分自身のエゴ、お客様が求めていないことを商品化、サービスを提供しても売れ続けるのは難しいと思うので、単なる思いつきであったり、現状が不満だから独立すれば世界が変わるみたいな幻想を抱く方は長続きしないと思います。

いかに「お客様のために」「どうやったらお客様が喜んでお金を支払ってくれるのか?」を考えられない思考回路では失敗することは容易に想像できるからです。

お客様からお金をいただく=プロフェッショナルだからお金をもらえる

お客様はキラキラワクワクした人にお金を払うわけではないんです。

対価を払った以上の価値を求めているからプロにお金を払うのです。

起業なんてやろうと思えばいつだって、誰だってできます。

でも、一番重要なのは「売れ続けること」「お客様から選ばれ続けること」

起業した瞬間、「おめでとう!」と周りから言われることがたくさんあると「あ、俺(私)いけるんちゃう?」と勘違いしてしまいます。

でも残念ながら「起業ボーナス期間」(起業したしばらくは知人、友人が応援、支援してくれる期間。僕が勝手に名付けました)なんて一瞬。

それ以降はむしろしんどい時期の方が長いはず。というか、ずっとそれが続くのです。

ソーシャル上でキラキラしたような毎日を過ごしている、自分らしく過ごしているように見える(見せている)人でも裏側の苦労、大変な思いの方がたくさんあるのです。例えるならシンクロナイズドスイミング。水面では綺麗な演技、表情を見せるけど、水面下ではものすごい立ち泳ぎを繰り返している感じ。

そんな裏側のことを知らずに(というか、想像すらせずに)

「自分らしく仕事したい」

「自立してキラキラワクワクした毎日を過ごしたい」

「好きなことを仕事にして起業したい」

と本当に思えるのかなぁって。

家族、ご主人、奥さん、子供達。応援してくれる人。たくさんの人を巻き込んで、迷惑をかけ続けることだってあります。実際僕もそうです。

周りの人に感謝し続け、心の中で謝罪(迷惑かけてごめんなさい)しながら、それでも泥臭く、強く、ぶれないように前に進み続けられますか?

「覚悟」ができれば起業すればいい

個人事業だろうが会社経営だろうが、一国一城の主になってしまえば「責任」が生まれます。

その責任を受け止め、なおかつ裏側のしんどいことを乗り越え続けられる「覚悟」ができれば僕は起業すればいいと思うのです。

「自分らしく」=「起業する」ことではない

会社組織の中であっても、視点を変えたり、行動を変えたり、意識を変えたりすれば「自分らしく」あり続けられると思います。

今の世の中、安定した生活なんて誰も保証されていません。

それでも、今一度自分が置かれている環境を見つめ直して欲しいのです。

もしかしたらすごく恵まれているかもしれません。

「お客様の役に立てるか」

「プロとしてしっかりとお金をいただけるのか」

「覚悟があるのか」

あくまでも僕個人の意見ですので、これが正解だとは思いません。だけど少なくとも僕は僕に相談してくれた人に対しては全力で応えたいので、この記事を書くことにしました。

追伸

「自分らしく起業しよう」

「起業すればキラキラワクワクした毎日を過ごせる」

そんな意味のわからない起業コンサルタントがいるのも事実。

彼らは「夢を見ている」人からお金を稼ぐのが「仕事」ですからね。


中尾豊
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